2008年04月17日

焚書坑儒

まずは業務連絡。
今週中に弊社社名及びにリンクを拙ブログから外すことにいたします。なおわたしの名前は残すことは堅持いたします。

わたしはばかではないので、商売上手のりっちゃんが行ったズルを咎めるつもりはない。というのはりっちゃんはわたしの御得意先の経営者のかたが通っておられたし、知人の知人が勤務しておるし、かなり学生数が拡大しているので拙ブログの読者の並びに読者の御子息親族が関係していらっしゃる可能性が高いからである。敵は作りたくない。そのようなことは自制できるのである。再度申し上げる。りっちゃんだけを咎めるつもりはない。

それに、四月四日から七日にかけて政府当局が電球を廃止するという報に接して、わたしがひとり住まいを始めたさいにこの地で絶大なる勢力を有する大阪の照明製造会社のパルックを既に二十年前から愛用している、とよいしょすると共に、拙宅のライティングレールのハロゲンランプはどうなるのかと書きたかったが、その直前に四月二日に東京の照明屋さんが電球型の蛍光灯を七月に発売するという報があってこれは当局と東京の照明屋さんがつるんでいるのではなかろうかというところまで言及するのもなんだかよいしょさ加減が過剰でばかみたいだなあと思ったわけである。したがって没。

このような抑制は自ずと無意識的になされるのである。この回りくどい言い回しはレッドチャイナを使用したときから始まったが、この暗喩が過剰になればなるほど、さっぱりわけのわからぬ文章になってしまうので、そこそこ綱渡りをするのである。何が面白いかといえばこの「限られた制約」のなかの表現を考えるのが頗る楽しい。そう思っているが社名がなくなると「たがが外れる」のではないかと危惧する。

社長プログといった類型はまことに困った代物である。わたしは会長だけど。
商売を妨害するわけにはいかないからリンクは張らないがgoogleのアドセンスで出てまいります社長ブログ代行サービス業者のなかでは(1)日記調、(2)会社のPR、(3)簡易コラムの三種類に分類できるとのことであります。
(1)は有名人なら可、(2)は見てくれないので不可、(3)で決まりだそうで、社長のパーソナリティを彷彿させる内容で、それを代行でやるのだそうであります。どうやってでっち上げるのでしょうか。いろいろなビジネスモデルがあるんだなあ。

では写真ブログはという提案があったのですが、ここからはわたしのパーソナリティを彷彿させてしまうのですが、写真及びカメラ好きというのはオーディオマニアと双璧のこだわりをお持ちのかたがいらっしゃる。
ニコンじゃないと駄目だよとか、もう少し右から撮影したほうがよろしいのではとか銀塩のよさが理解らぬかとかといったコメント欄が荒れそうで恐ろしいのであります。

もともとトラバとコメントは開かれてねばねばいけないという考えなので、よほど関係ない非常識なものでない限り温存します。ただトラバ頂いて返そうにもはてな、ライブドア系を始めとする多くのサーヴィスとは相性が悪いみたいでそこのところお詫びいたします。

別段わたしは実名だから偉そうなことを申し上げるつもりはない。名前は単なる記号であり識別の道具である。しかし黒木ルールをたてにとってHNに創氏改名せよといわれる権利は誰にもないのである。

つながり)
「ときおり失語症」
posted by 井上勝裕 at 12:42| Comment(2) | TrackBack(0) | 仕事関係 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月13日

卒業式入学式の人不足

事業主は頭をかかえておりました。
役所や多くの企業の年度末とゆうこともあり、慌ただしいのが常でありますがこれに加えて、社員の子息の卒園式卒業式があり、卒園式卒業式があるとゆうことは入学式があるわけで平日にお休みするのであり、必然的に手不足になるっちゅうわけであります。
過去にこどもの卒業式や入学式にお休みを取る男の社員がいるとけしからんとゆう考えが前の前の事業主にあったのでありますが、前の事業主が
「それじゃあ、いかんだろうこれから先を考えると家庭に対し男性参加すべきじゃあないの」
とかリベラルなこと言ってくれちゃって有給休暇取得していいよとゆう方針を打ち出したものでありますので混乱しちゃうのですよ。そりゃあ本音と建前ちゅうもんがあるわけで
労働基準法第三十九条第四項によれば
使用者は、前三項の規定による有給休暇を労働者の請求する時季に与えなければならない。ただし、請求された時季に有給休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げる場合においては、他の時季にこれを与えることができる
で時季変更権を有するが、卒業式や入学式の日程は同じ地域であれば公立であれば小学校であれば中学校であれば高等学校であれば同じ日程になる理屈でありそれを時季変更権ちゅうもんは形骸化しておるではないか。
また個人商店では
「誠に勝手ながら本日休業とさせていただきます」
ですむ場合も多いし、また世には労務士会計士弁護士を始めとして小人数であればあるほどその生業に対するやりがいと申しましょうか手応えと申しましょうか自由度と申しましょうかその類のモティベイションは比例するのも道理で納得だろうが。
視点にもよるが十名から二十名の大きくもなく小さくもない中途半端な規模の事業所なのであるからいちどきに休まれると痛いのが本音であるが、前の事業主に文句は言えない言える言えるかもしれない。くそっ。お休みを頂戴しておりますと取引先に釈明しても、仕方がないなあドマーニとはならず
「おまえところは組織なんだろうが、そんなことでどうする引き継ぎもできてないのか、組織やろうが対応せい」
とお叱りを受けるわけで、申しわけございませんと汗かくわけであった。結果病欠で有給消化をする社員が増加する。
前の事業主は仕方がないじゃあないかと悟っているようだし日頃から常常体調の管理は個人責任で躯が資本なんだからと公言している手前検査で休むのもやむなきことであるが、熱があっても無理をする気の弱きものや病院嫌いのものがおり体調不良なのに無理されるのも困る。昨今ではドーピング検査の義務化も辞さないような事業主側の管理責任も問われる風潮なのである。

とゆうような事業主の苦悩を想像してみました。
posted by 井上勝裕 at 23:03| Comment(2) | TrackBack(0) | 仕事関係 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月10日

敬語にうるさい組員

四月になると新入社員が増えるが弊社には残念ながらいないのであります。取引先は景気良くきゃぴきゃぴの新人さんがいらっしゃいまして社会人としての言葉遣い云云の話題が出るのでありました。
それで思い出したことがございます。

二十代の頃、ミナミのディープな地域で喫茶店の給仕のバイトをしておりますと、コーヒーを出前してくれとゆう注文があったみたいなのであります。
「気をつけてくれよ、マル暴なんだから」とチーフに命じられました。
あなたは言葉遣いも丁寧だし、まあまあ、と押しつけられる。
うげえ。厭だなあ。
てな経緯でビルの一階の依頼先に出前に参りますってええと、善良な市民の営む事業所の奥に禍禍しい雰囲気の一角がございまして、当時としては珍しい防犯用のスポットライトがぎらりと威嚇するかのようにわたくしを照らすのであります。漆黒の扉を失礼しまああす、となかに入ると、紋と神棚と提燈とソファに坐す中年の男と周囲を取り巻く若い衆が数名。みなさん眼光が鋭い。タトゥーも華やか。強烈であります。この光景は瞬時に瞼に焼きました。

二十年と少し生きてまいりまして、マル暴関係のかたの屯する場所に足を踏み入れたことは数回あるのでありますが、その時は他の事業をなすっている建前になっておりまして(例えば金融関係とか、エンタ関係とかまつりごと関係とか・汗)ここまで露骨にマル暴してくれているのは見事だ、まるで映画のセットの如しだと感心しておりました。

そうそう、感心しておる場合ではないのであります。
「コーヒーお持ちいたしました」
そう申し上げますと
「悪かったなあ、にいちゃん」
と中年の男性が言った。
「はい、どーも」
と応じると、周囲の若い衆が逆上するのでありました。
「はいとはなんや、悪かったのか、そう思ってるんやなあ!えええ」
なるほど、理にかなっております。否定せねばならぬ。即座に詫び入れたのでありますが、ほほう、この武装集団(推定)とゆうものは上下関係厳しく敬語ができているんだなあと再度感心したのでありました。
昔のことみたいなんですけど、よろしかったでしょうか。
タグ: ミナミ
posted by 井上勝裕 at 19:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 仕事関係 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月02日

萌で給油するGSは必ず繁盛する

本日はお忙しいなかわたしの講演に来ていただきましてまことにありがとうございます。
ええ、さてわたしは日頃むつかしいことを言ってますが身近な話題からはいろうと思います。寝ないでくださいね(笑)眠たいでしょうが。
ぢつはわたしのすぐ近所にありますガソリンスタンドが今月から廃業なさることになりました。結構流行っていたのですけど残念でなりません。何よりもショックだったのはフクダ総理の在社していらっしゃった系列のスタンドだったからです。一国の主と言えども公私の区別なく信条を貫いておられるのはたいへん御立派なことだと尊敬しております。(会社で嫌われていたりしてガハハとゆう声が会場で聞こえた)
ごほん、実際にガソリンスタンドは減っておりますので、こちらの会社ではイメージアップをして店舗用地を募集しているのであります。
cosmoss.jpg
はい、それでは何故スタンドは競争激化しているかと言えば、あすこで売っているものは何ですか皆さん。そう、油ですね。基本的に。まあいろいろな新製品を出してますが基本的に差別化がむつかしいからね。どこで買っても同じでしょ。勢い価格競争になります。ところがですよ、数キロ四方に何軒もある競争激化している地域で成功している例をひとつお教えいたしましょう。それだけでも充分元はとれますよ。大阪のみなさん。(苦笑)商売が異なれども何かお役に立てるかもしれません。

さて、その店なんですが決してガソリンが安いわけじゃあない。むしろやや高めであります。なのに繁盛している。不思議なんで社長さんに訊いてみました。すると答えは簡単でして、高校生の娘さんがいらっしゃって店を手伝っているのですが、その娘がアニメのキャラみたいにすっごくかわいいのです。
あのう現在は使わないのですが看板娘ってのがいました。タバコ屋さんなんかでいましたねえ。タバコもどこで買おうと同じです。しかも値段の競争がありません。これを価格の硬直化と申します。ああ寝ないで下さい。
そこで、この社長さんのえらいところは娘さんと異なったセグメントの高校生をアルバイトで雇いました。どちらかというと工藤静香っぽいタイプのひとですね。これは多角化であります。ガテン系の男性客が増えました。ところがガソリンスタンドに来る客は男ばかりじゃあない。女性も多いのであります。
もともとオイル交換とか力の必要なお仕事が多いものですから、社長はえいやとばかり男のフリーターを一人雇ったのであります。いやあ、それがここだけの話、氷川ひろしに似ているというので雇ったわけであります。普段着だったらジャージ姿の白昼のホストっぽいところもあるのだけどクルマが好きな若者なので少し時給をはずむと定着しました。これがまた女性に大人気であります。
多くの異なった客層に来ていただこうとこの社長は考えたわけでありまして、これは立派なマーケッティングといえます。
あの時間が余りましので質疑応答とさせていただきます。
「はいっはいっはいっ!」
ああ元気がいいですねえ。ふふっさすが大阪だあ。はいどうぞ。
「うっとこもスタンドやってますねんけど、競合する店舗が同じような戦略で来たらどないしますねん」
はあ、それは困りましたね。そんな場合は新しい戦略を考えるんじゃあないですか。
「そないな他人行儀ないいかたせんと、親身になってええなあ。誰かに似とるな(笑)いやあその新しい戦略がやねえ、絶対にヒートアップしよるんや、で喫茶店やしゃぶしゃぶや焼肉みたいなやねえ、ビジネスモデルになりそうでっしゃろ、やりかねんもんなあ」
それって、あのう、ふーん、コスプレですか、ふふっ。
「ああその路線もありか(笑)でも、そんなんですまへんと思うで」

追記)ああそういえば総理のお勤めだった会社は昔日に差別化を企てて一世風靡いたしましたことをいまさら思い出しました。
「モーレツに福田康夫の反応は」

タグ:資源
posted by 井上勝裕 at 22:21| Comment(2) | TrackBack(0) | 仕事関係 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月28日

砂の城つくらされる給油業者

現在、資源インフレで大変なのであります。材料やら副資材やらの値段が段階的に上昇しております。ここで我慢できずに値上げをすれば御得意様は安いほうから買います。そこそこ時間が経過すれば同じように上がるので買っていただけるかもしれませんし、値上がっても戻ってこないかもしれません。ここがむつかしいのであります。

今般、ガソリン税の暫定税率が「停止」を折り込みガソリンスタンドが早くも値下げを始めております。在庫がはけるまで値下げをしないところもあります。
「まあ長い人生こんなこともあるだろう」
と悠長なことを言っておれないのであります。仕入れ値が下がっていないのに下げて売るのは自殺行為であります。でも利用者は関係ないもんねとガソリンスタンドのことは何とも思わない。損して得取れってのか。これを不公正だと感じるわたくしは理解あり過ぎのほうなのでしょうか。
本件がやるせないのは、この暫定税が復活する可能性が頗る高いことでございます。ただでさえ時間がないのに加えて、短命な変更に対してシステムをいじるような真似はいたしますまい。

すぐに反故になるのが理解っていながら、こうしろと言われてその通り変更を行い、また元に戻せとゆう作業とゆうのはまことに辛い虚しい作業であります。砂の城をつくっているようなものであります。

わたくしが思い起こすのは、タバコの値上げのときのことであります。行きつけの喫茶店で店内にセブンスターとハイライトを置いてくれてました。タバコ屋を併設していない限りそれは売買行為ではなく「客に対するサーヴィス」であることが大半であります。しかしですねえ、税金が上がって八十円のハイライトが百円になる日がくるわけ。痛いなあこの上げ幅はとかいいながら自動販売機及びにタバコ屋さんはいっせいに値上げ実施日に値を改正するのであるけれどもこの喫茶店に山ほど買いこまれてしまったハイライトはどうなるんだ。八十円で売るわけに行きますまい。したがって百円で売られるのでありました。これって反則。
こんな混乱が必ず起こります。
閑話休題。
現実に先安感で買い控えが起こり、自腹を切って逆ザヤで売られるガソリンに平気な顔をしていられる。したらばその道理でフェアであるならば短い将来に暫定税復活して値上がるときに「税なしで仕入れた」ガソリンを高くで買うのが筋ってものじゃあないかと思うのですが現実は甘くないでしょう。少しでも早く、安く、とゆう店で買うのが合理的なのでしょう。
福田総理は混乱を招いた功罪が大きい。対する野党は絶対暫定税を復活させるとゆう事態になれば同罪であります。
別に官僚が振り回されても構わないが、ただでさえ疲労しきっているガソリンスタンドの経営者が
「あほらし。もう止めますわ、割に合いません」
と廃業なさることも予想されるのであります。これは反則じゃあないらしい。
現在までロードサイドに厭っちゅうほどあった油の供給所が減ってきてる事態に拍車がかかりましょう。そうなってみて、ああ不便だなあと不満を感じる利用者も、少ないながらこういった事態になる原因を自ずからつくっていることも忘れないほうがいいでしょう。

弊社ではこういった割の合わない状態が、ここ数年間日常茶飯なのであります。
どーせだったら資材インフレなんだから上げて上げまくって、賃金も、トラックの運送コストもインフレになってとヤケクソになりましょう。フェアであるならそうすべきだ。
自動車の利用回数も減るだろうし、道路も必要なくなるし、何たってエコなんだから。競争の原理でインフラが自滅するってえのも仕方がないかもしれない。近未来に五十キロ走らないとガソリンスタンドがないような事態になったとしてもそれは皆が望んだものなのである。いくら省エネの自動車になっても給油の目的だけの為に不要な距離を走ったらエコじゃないですけど。
ガソリンの暫定税が万一存続したなら、既に安売りしている業者さんは怒るかなあ。あわてものと速い決断は紙一重でございます。
タグ:資源
posted by 井上勝裕 at 18:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 仕事関係 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月17日

スクリュウとオオタニさん

弊社の至近距離に近畿大学がございます。マンモス大学だけあって知己の多くが関係しております。
ありゃあ二年前くらいだろうと記憶しておりますがYOU TUBEもどきの画面をクリックしますと「あなたは登録されました云云」との画面になり、金をいくばくか払わなければこのようなといかにも、拙宅に郵送されればやばそうな請求書が行きますよとのことでありました。
49000.bmp
(追記:探したら画があったあった。こんな具合でございます)
ぐへえ、振り込み詐欺まがいである。気が弱いひとならば支払うかもしれぬ。解約するのなら下記までメイルしろとのことであります。送信するひともいるんだろうなあ。地雷だあ。このサイトは調べ物をしているのに行き当たったサイトでして、広告塗れでもないし、一見良心的な感じでいかがわしさも全くなかったのになんだよう。無視いたしました。
爾来、バナーにしろ安易にクリックするのは控えました。そー言えば十年以上前に怪しげな海外のサイトに「kinky」があるので調べると「hentai」の意味があったのを憶えております。近づかないようにしてます。
「“異常趣味”大学」じゃない!! 近畿大が英語表記の変更検討
近畿大学が英語表記をこれまでの「Kinki University」から「Kindai University」へ変更することを検討し始めた。近畿が英語で風変わりや異常趣味を意味する“kinky(キンキー)”とほぼ同じ発音で、教員が海外で研究発表する際に笑いが漏れるなど大学の威厳が損なわれかねないためだ。しかし「異常趣味」と「大学」の組み合わせの面白さから、近大Tシャツが欲しいと海外から問い合わせがあるなど、思わぬニーズも浮上している。
「友達に『Kinki Universityで働く』と伝えると『ナイスジョーク』と笑われた」というのは近大英語学習スペースのスタッフで、オーストラリア出身のマシュー・ソーントンさん(34)。
また、海外のシンポジウムなどで研究発表や研究者と交流を行う教員らは、大学名を名乗ると笑いをこらえられたり、驚いた顔をされることが多々あるという。近大関係者によると、「呼び方で工夫しようと、近と畿の間に時間をあけて話しても、笑われてしまう」。
英語の名称変更は、以前から意見としてはあがっていたが、国際化が進む今、真剣な議題になってきたという。
「産経ニュース「2008/2/16」の一部引用」)
なんか近頃の産経さんは何であんなに頁を不必要に分割するようになったのだろうかとゆう文句はさておき、本件で思い出したことがございます。
弊社で扱っておりますねじは「screw」と英語では訳されるのであります。同じ業界で海外進出した某企業が英語表記の社名に「xxx screw」とゆう社名をつけてしまったのであります。英語圏の現地のひとたちは赤面ものであります。(爆)悲劇だあ。(因みに任意で用いた「xxx」もやばいけど)これはまるで沖縄のオオタニさんや日産ホーミー状態ではありませんか。冷や汗。
近畿とゆう地域名は一般的に浸透しておりますので気をつけないとあきませんなあ。外圧で変えるわけにもいかないし。
日産ホーミーは車名を変えればすみますが、オオタニさんとゆう姓は変えるわけにはいきません。紅萬子さんは関東に行けないだろうし。どないしているのであろうか。うーむ深刻。
苦肉の策の「Kindai University」は重複しておりますのでミドースジ・ストリートやニッポンバシ・ブリッジやチゲ鍋のような印象は拭えないでありました。ネイティヴのひとの御意見を聞くことなしに迂闊にハイカラな名前をつけるわけにもいきません。明確に辞書に載ってないことが多いし。やれやれであります。


posted by 井上勝裕 at 17:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 仕事関係 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月21日

偽装に非ずISO的エラー

世のなかとは複雑になってまいりましていろいろとやっかいなんですなあ。
「おっちゃんパソコン頂戴な」
「パソコンといってもどれにします?Windowsでっか。まあそれにしときなはれ無難ですから」
てな具合でWindowsでもVistaであれも五種類おますねんけどと言われますと買いに来た客は「ややこしなあ」ともう何がなにやら訳が理解りまへん。
同様のことが鉄でもございまして鉄言いましても色色と種類が多うございます。
枕が長うなってすんません。
ある日のことであります。猛烈金属の営業がお得意さんから見積もってくれと図面を何枚か貰てまいりました。営業はそれを磯蟻製作所の社長に見積もりを頼みに出向いたわけでございます。
「すんません社長、見積もって欲しいんでっけど」
「どれどれ。見せてよ」
「はあこれでんねん」
「へええ、この図面の鉄ってなんなの、適当でいいの。(笑)それとこのSS400(註1)ってなんなのよ意味不明じゃん」
「それはまあ普通鋼でええちゅう意味でええのとちゃいますやろか」
「そやけど、こないだみたいなことになるのヤですよ」
「と言いますと?」
「あれ憶えてないの?呆れちゃうなあ。後であんたとこがミルシート(材料証明書)くれってことで揉めたがじゃないの。あれ参ったなあ」
「あああれでっか。SS400って図面に指示していたのにSWCH10R(註2)やったさかいに偽装や話が違うや騙されて来たんやとかごたごたしたやつでっか?」
「そう参っちゃったなあ、あん時は。猛烈さんとこはアバウトだからねえ」
「でも冷間圧造でしたら線材になるっちゅうのは常識やないですかいな」
「あんたのその業界の常識ってええのが通じないわけよ。ISO的にはね。何度も言ってるじゃないの」
SWCHinfac1.JPGSWCHってこんなのSWCHinfac2.JPG
「じゃあお言葉ですねんけど、そこまで行くんやったらガチガチに決めとかんとあかんやないですか」
「ですよ。常識じゃあないですか。ISO的に仕事している会社だったら当たり前ですよ」
「ほな、これSWCH10Rで図面の承認取りまっせ、よろしいですか社長はん。SWCH12A(註3)はまさか使わへんでしょうけどSWCH8R(註4)使いかねないでっしゃろ、ほんまに使わへん、ねえねえ社長?」
「そりゃあ、そん時の材料事情で変えるよ。とーぜんじゃん。材料の納期で遅れたら駄目だしさ使うかもしらねえけどさあ」
「じゃあその都度、磯蟻さんの都合で図面変更して承認取れちゅうことでっか。材料が変わりますってことで、そんなんかなわんわあ」
「だからそれがおたくの仕事じゃあないのよ。でもさあ、まあ強度に問題がなかったらいいんじゃないの、成分もそこそこ同レベルだしさあ」
「かなんなあ、こっちの身にもなってえやあ。さっきはガチガチに決めろっていって舌の乾かんうちにそこそこ同じってのはどないですねん。図面変更しているうちに納期間に合わんようになってしまいますやん」
「でも実情はそうじゃないの。仕事が進まないしさあ。磯蟻としては書面で通達してつくりますよ。猛烈さんところが承認してくれなきゃあつくれないのよ」
てなことは充分考えられるのでありました。
まあきょうびのことでございますんで、偽装になりますんやろか。まあパソコン買いに行ってWindowsですかMacですかって訊きませんやろし、説明責任をした杓子定規の店員さんがお客さんWindowsVistaのでんなあホームはベエシックとプレミアムがございます。あとビジネスとエンタプライズとアルテメイトがありましてですなあ、どれにいたしましょなんていちいち訊かれたら、ややこしなあ頭キィーイとおかしゅうなって、もうよろしわ出直してきます。で店員はですな店長から「何でもええやないか売ればそれでええんや」と怒られるんでした。御粗末でした。

註はアバウトであります。赦してください。(笑)
(註1)SS400:引張強度が400N/平方mmの鉄ですよってゆう意味。旧くは「SS41」41kgf/平方mmと称されていた。
(註2)SWCH10R:Steel Wire Cold Heading 冷間圧造用炭素鋼線材の10(炭素含有量0.1%)のR(リムド鋼のこと)
(註3)SWCH12A:註2に同じで異なるのは12(炭素含有量0.12%)のA(アルミキルド鋼)のこと。キルド鋼はリムド鋼よりも高価である。したがって猛烈はわざわざ高い材料を使わないやろうと考えての発言。
(註4)SWCH8R:註2に同じで異なるのは8(炭素含有量0.08%)である。かつてはリムド鋼は安物で、粗悪なイメージがあったが現在は技術的な進歩でアルミキルド鋼と遜色のないレベルになっている。念の為。

(追記)
昨日弊社保管の図面を見ておりますと「SS400」の図面の多きこと。背中にいやあな汗が流るる。いやあ、それがいけないとかそんなことを申すつもりはございませんのであしからず。
posted by 井上勝裕 at 20:03| Comment(2) | TrackBack(0) | 仕事関係 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年10月15日

赤福なんていいじゃないか

伊勢に行きますと必ず赤福本店に立ち寄ります。わたくしは甘いものが苦手なのですけど、あの本店で赤福餅を一皿頼む。三百円でお釣りがくる。わたくしの目当ては何よりもあのほうじ茶である。それと店のなかでは如何にも生娘って感じの清楚な娘さんが餅に餡をつける実演作業をしている。あのねえちゃんの指の痕跡なのだと想像すると(笑)旨いものである。
本当は機械なんだろうと目くじらを立てるひとはいない。それは野暮ってものだ。雰囲気、雰囲気だってば。この清楚な娘さんだって仕事が終ると、けばい化粧した今風のねえちゃんになっているかもしれないし。どーでもいいことだけど幼少の頃から感心しているのはここの手洗いが頗るきれいなことである。現在では当り前でしょうが三十年以上前に、あれくらい清潔感溢れる手洗いは鮮明に記憶に残っている。近鉄の「まわりゃんせ」とかゆう企画の宣伝で竹下景子さんの反応です。
akafukuKT1.jpg akafukuKT2.jpg
まるでタイムスリップしたような風情のおはらい町。創業300年の歴史を感じさせる赤福本店が撮影現場です。切り妻造りの建物に栄える朱色のかまど、土間の先には、五十鈴川に面した縁側のあるお  座敷に。監督さんは、お客さん役のエキストラに細かな指示をし、何度もテストを繰り返し、やっと本番に。
「はい、スタート!」の監督の声で本番がスタート。竹下景子さんが、赤福を一口ほおばった後、「おいしい」と思わず本音の感想を・・・。竹下さーん、本番中ですよ。
近畿日本鉄道のサイトのキャッシュより(写真も)。

本店のものが一等旨いとゆうのにはこのような演出以外の要素があったのだろうし、現に赤福餅の味のばらつきは一部愛好者のなかでは上本町近鉄の売店が旨いとかいってわざわざ買いに来るひとがいたくらいである。真偽は不明だけど。
中日新聞の「食衛法上「問題なし」 消費者とズレ 「赤福」偽装で三重県」(下記全文)の報道にこりゃあ織田裕二的表現を借りれば「レインボーブリッジ封鎖できません」って言いたくなってしまうではないか。何となく社保庁みたい。深刻な問題は縦割り行政が仕事を増やし過ぎであり、なおかつそれが機能していないのである。

誤解していただきたくないのは、赤福のやったことを弁護しているわけではございません。あれは美辞麗句を並べた詐欺である。いけないことである。赤福は百貨店や駅の売店に単なる和菓子屋なのに、品切れになって文句を言われるくらいに大きくなり過ぎた。
三十年以上騙されていたと憤るのは勝手である。マスコミも不二家や白い恋人のときみたいに集中砲火を浴びせるのではなく、広範囲の報道をしてみたらどうだろう。何ならデパ地下から仕事帰りの各菓子屋に勤めるひとたちを呼び止めて、不正がないかどうか取材してみたらどうだろうか。
わたくしはデパ地下でアルバイトをしていたひとから、日付の偽造や再包装は日常茶飯だと聞いた。他にも同様のイカサマはやっている。現在、拙いと思った各老舗は改めるかも知れぬ。そうすれば単価が上がるだろうから、値上げするか、他のコストダウンの方法を考えるだろう。それがイカサマな方法だとしても不思議ではない。
無農薬や遺伝子組み換えなしとかオーガニックだとかトレーサビリティとか安全だとかゆう美辞麗句で売っている食品が他にもあるがばれなきゃ高い値で売れるだろう。勿論まっとうにやっている業者もあるだろうが、管轄の行政がこの有様なら美辞麗句は虚しく響くのである。役人たちよ、仕事をしろ。複雑になったならば機構をリストラしろ。わざわざ無駄な仕事をつくるな。そうでなければ各民間企業はたまたま交通違反にひっかかって災難でしたなあのレベルになってしまい問題は根絶しないのである。

つながり)
「ここだけの話です史観」
「高野、森永ケーキ事件回顧」
「駄菓子屋のイカと白い恋人」


食衛法上「問題なし」 消費者とズレ 「赤福」偽装で三重県
posted by 井上勝裕 at 18:57| Comment(3) | TrackBack(3) | 仕事関係 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年10月04日

嘘は駄目なのコンプラは

ちょっと疲れております。某御得意様に呼び出しをくらいました。
「あのさあ、この部品なんだけどパール塗装って称してるのに真珠は使っていないの。これって初耳だけどさあ。そこのところどうなの」
「ええと(汗)あの(汗)そのう。使っておりません。パール塗装といいましてですねえ。実際はマイカを混ぜてですねえ。真珠のような光沢を出しておるのでありましてですねえ」
「それって駄目じゃん。嘘ついてるじゃん。違うの?」
「あのう(汗)長年業界ではそのようになっておりまして、実際にコストのですねえ。問題もですねえ。ありましてですねえ。今日にですねえ。至っておるのであります」
「北芝健かおまえは(笑)それそれ、それだ。相撲協会とか、高野連のように『長年この世界では』ってのは通用せんよ、これからの企業は。困るんですよ。そんなことしてもらうと」
「その喩えおみごと一本(汗)しかしそれこそ職人芸みたいになってしまうのですよ。できないことはないけれど。匠の世界じゃあありませんか。困っちゃいました」
「実際にやねデキマス商事さんが真珠のパール塗装できますってことなのよ。そんな難しいこと言わなくてもすんなりと軽くね」
「そうですか。そうですか(汗)。やれますけどコストが高くなりますしですねえ。そこまでの芸術性及び装飾性を求められるのでしょうか」
「あのね、困るんだようちも。コンプライアンスが五月蠅くってねえ。真珠を使っていないのに誤解を招くようなことをするとまずいんですよ。詐称しているみたいでしょ。偽装しているみたいでしょ。雪印や不二家みたいになりかねないじゃあないの」
「じゃあ、呼称をマイカ塗装にかえたらですねえ。如何なものでしょうかねえ」
「いまさら変えられないよ。カタログから何から大変だし。とにかくコンプライアンスだよ、コンプライアンスだってば」

かくして、真珠を使う塗装をしてくださる業者の心当たりと連絡を取りました。弊社のことを知っていて快諾して下さいました。よかったよかった。しかし
「数が多かったらやりませんよ」
とのことで、普通はこうゆう場合、数が少ないのは厭でっせ多かったら喜んで、なのでありますが反対で断っているとのことであります。なんでですのん?と理由を訊きますとこの仕事をする業者が少なくなって忙しいらしい。ごく最近も同業者が廃業したので遠方からも問い合わせが来ることが多いとのことであります。心配事はこれが増えてパンクしたときに生産能力に支障をきたしたりしたらであります。業者さんは業者さんで対応できるようになっても、いつ仕事が減るかもしれないとゆう警戒心もございましょう。
「やっぱマイカでいいや」になってしまったりして。嗚呼!コンプライアンスに振りまわされるなあと嘆くのでありました。

上記話は塗装業界とは一切関係のないフィクションであります。御得意様が本ブログをお読みになっていらっしゃる可能性大有りなので(ばれるよなあ絶対に・笑)でっち上げることにいたしました。本質は変わりませんけど。御客様、気に障ったらごめんなさい。
コンプライアンス絡みで、こんな話がこれから頻出しそうな予感がいたします。
posted by 井上勝裕 at 21:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 仕事関係 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月10日

いすびと就任の報告

業務連絡でございます。タイトル変えました。

わたくしは本日所謂「社長」を辞し「会長」になりました。異例の出世(笑)でまことにめでたいことであります。いいのかなあ。

はてさて、ここで困ったのがブログのタイトルに「社長」が使えないことでありまして、ぢゃあ「会長」にすればいいじゃんとゆう単純且つ処理能力の速い決断もできたわけなのでありますが、こりゃあなんだかベタだなあと思いました次第。
アジア系の外国人の会社のえらいさんから(日本でいう社長)と名刺交換する機会が幾度かございまして当然英語で併記されているのでありますが、しゃちょーの表現が「CEO」の場合もありいの「chairman」の場合もありいの「president」(これが結構多い)がありいの「top」(これがハングルだったので一文字で最初は理解らなかった)の場合ありいので、ああ多彩な表現があるなあと感心しておったのでございました。
ぢゃあ「chairman」を和訳して椅子男にでもしようかと悩んでおりましたところ最近はジェンダーフリーが流行っていてビジネスマンはビジネスパースンと変化しているではないか。おお!これでは「chairperson」にしないといかん。椅子人になるのか。何だか江戸川乱歩みたいだなあ(笑)。まあいいや。前者ならイスオ君みたいだし、いすびとなんて何となく奥ゆかしいではないか。
英語の不可解なところは「Mr.」「Ms.」とジェンダー分離しているのに(私的に「Mrs.」「Miss」は使いませんけど)変なところにジェンダーフリーしているところで、日本がまたおバカなことに追随しているのであります。まあわたくしもおバカだから「いすびと」をブログ名に使用いたします。役職変わってもいつも「いすびと」で通すことにいたします。
社長業とゆうのは大変しんどい。あまり長続きはできぬ稼業でございます。いすびとになっても経営してますので御安心下さい。また新社長に尚一層の御支援賜りたくお願い申し上げます。
タグ:1業務連絡
posted by 井上勝裕 at 23:58| Comment(2) | TrackBack(0) | 仕事関係 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月27日

ナット緩んでおりません

二十年近く前のことでありますが電機関係の某お得意先から「購入しているネジは等級は?」との質問を頂きました。
詳細を述べれば切りがないのですけど、ネジの嵌めあい等級は一級二級三級とあります。(現在の規格は「一応です!」と強調しながらも精・中・粗です)まあ松竹梅みたいなもんですか。規格がややこしいので、松竹梅にしておきましょうか(笑)。で二級なんですわと回答いたしました。するとおいおい何で一級にしてくれないのと言われまして、ねじ切り工場にその旨伝えますと
「あんた、一級いうたら飛行機とか宇宙船レベルでっせ。空でも飛ぶんでっか」
と返されました。そりゃあそうだ。
以下松竹梅で申し上げますが。
どうゆうことかと申しますと松クラスは遊びがないんです。きついのであります。で梅クラスってのは建築関係によく使われる遊びの多いおおらかなのであります。で何の指定もなければ中とって(笑)竹になります。
松クラスのネジは少しでも打痕(当たり傷)があれば入りません。箱にどっさりバラで入れたりできないのです。その扱いはバカにしてんのかとゆうようなバビの過剰包装ヴィエッネズィと森永ポテロングくらい差があります。梅クラスは「お徳用20%増量!」のカルビーポテトチップスみたいなものでしょうか(笑) 。
babbi.jpg
したがって通常は日常使用するのに差し障りのない竹クラスのものを使用しております。勘弁してくださいまし。しかし、困りますのは、何とか発電所関係ですとか航空機関係ですとか自動車関係の安全にかかわる重要な部品なのにそのことを注意してくださらない場合です。用途をお訊きしたら「知らん」とか「そないに難しく考えるな」とか仰るものですから安い価格を見積ります。そして必ずトラブルになるんだなあ(泣)。純正でもOEMしている場合が多いです。種類が多いもん。冷汗ものです。ましてや互換部品だったらどうなんだろう。自由化の弊害。
「じゃあ、このピンをとりはずして。エイモスのところへ持っていくから。ところで、この状況だと、スラット誤作動の警報が出ることはありうる?」
ドアティーはめったに見せることのない笑みを浮かべた。
「ああ、ありうるね。思うに、警報は出たと思う。こいつは標準の部品じゃあない。そして、こいつが事故の原因になったんだ、ケイシー」(マイケル・クライトン『エアフレーム』より)
昨日時評親爺様よりコメントにて
「14ミリ外径に10ミリナット、んでもってワッシャー(+ダウンストップも?)でおっつける、ちゅうのは根本的にどっかが危ない気がする」と
「14ミリ外径穴ぼっこでございますから、ボルト外径はともかく、少なくとも16〜18ミリ程度のナットをダブルで使って、おまけにもちっとでかい外径の平ワッシャー とスプリングワッシャーに使って、おもくそ締めっぺよ」
に対しコメントしようと思いましたら長くなりそうなのでこちらで少ない情報を基に推論をさせていただきます。
まず、構造上の問題がございます。スラットはひとつのボルトで支えられております。といっても重要なのはスラットが前後するのにスリーブとストップロケーションとダウンストップの三部品が円滑に作動するのに不可欠な重要な部品であることであるとゆうことです。
この構造ですとアームに取り付けるためボルトはナットによって確実に「固定されています」がその状態で、スリーブの外径とストップロケーション及びにダウンストップの内径はアームの動きに沿って上下に「可動し得る好ましい嵌合の状態」であろうかと推測されます。アームは曲がっております。したがってスラットを動かす為に前後に動くと仮定するならば少なくともアームが上下に「可動しない構造」とゆうのは不自然であります。
ワッシャーは緩み止めの目的以外にダウンストップの保護をする役割がございます。大きな穴の固定用だとお考えのかたもいらっしゃいますが、いくらなんでも14ミリの穴に16ミリの外径のワッシャーが固定する目的で使用されるのは無理があります。だって14ミリに対し中心が決まったとしても外周片側1ミリずつしか余裕がないので脱落する危険性が大きい。

ナットをダブルで使うことの好悪は判断しかねます。可能性は低いがナットの外径16〜18ならば締めてしまうことが考えられます。しかし、これは設計上考え難いです。ネジ部長さは不明なれど万一ネジ部が長い場合これらの三部品が揃ってなくても締まっちゃう可能性はないとは言えません。しかし厚さは理解りませんがアームといっても板なんですからボルトが三部品なしで締まるだけの長さのネジはこの場合切っていないでしょう。締まりきらずにがたがた。

ああ書いていて思ったのですが一等起こり易いヒューマンエラーはスリーブのつけ忘れではないかなあ。ずぼずぼ。それにしても何故使用しなかった重要三部品があんなところにあるんだよう。五十歩百歩だと思います。
これは規定どおりに規定の部品を締結しておれば問題のない設計であると少ない資料と、乏しい航空機に対する知識から推察させていただきました。誤りがあれば御指摘いただきたく候。
タグ:締結部品
posted by 井上勝裕 at 22:37| Comment(1) | TrackBack(0) | 仕事関係 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月26日

ボルト緩んですみません

今般の中華機炎上事故の見出しに不謹慎ながら中華鍋炎上と何度も誤認識してしました。ごめんなさい。罪滅ぼしにマイケル・クライトン『エアフレーム』を再読。
ミズ・マローン。われわれは航空機を造る側です。運用する側ではありません。エア・インドネシアやパキスタン・エアがFAAの耐空性改善通報にしたがわなかったとしても、わが社にはどうしようもないのです。
(『エアフレーム―機体〈下〉 (ハヤカワ文庫NV)』より)
以前紹介いたしました本書ですが偶然にもスラットがらみでの事故をネタにした小説であります。ついつい最後まで読んでしまった。おいおい、わたくしはパキスタン・エア使ったことあるんだけどなあ。機内食が不味かった。抗議が来ないのかなあ。
朝日新聞が比較的親切なので(全文下記参照)図を引用させていただきます。
TKY200708240397.jpgTKY200708240396.jpg
左の図を見ていただければ簡単なのでありますが、14ミリの穴に10ミリ外径のナットで締結しようと思ってもできませんなあ、よほど器用にせんと。抜け落ちます。
それを防ぐ為の16外径のワッシャーとストップロケーションとダウンロケーションとやらがないんだもの。でもこれらの部品を締め忘れていたならすぐ気づく筈であります。整備士が間抜けだったのだろうか。
ひとつ盲点はストップロケーションとダウンロケーションの内径が報道されていない。またスリーブ(筒状の部品)のサイズが報らされていないことです。どうでもええのか。ボルトはハイカーボンなのだろうか。わたくしは何だか気になる。この仮定に基づいて考えるならば整備時のミスであるのは明白でありましょう。しかし、三部品が余ってしまってトラックカンに置き去りにするとは人為的ミスとゆうより道徳的な問題でありましょう。
春秋(8/25)
「巻き貝説」と「蔓(つる)植物説」があるという。ネジの起源の話だ。原始人はとがった巻き貝を回転させ、木にめり込ませる術(すべ)を知った。これが前者。片や後者は、木の幹にぐるぐると蔓が巻き付いた跡を見ていてピンときた、という説だ。
▼どちらにせよ、ネジと人間の付き合いは気が遠くなるほど古い。「締結用のねじ部品の出現はルネサンス期で、レオナルド・ダ・ビンチのねじ製作によって一大飛躍をみた」と日本ねじ工業協会の資料にある。今もネジなしにはどんなハイテク製品も成り立たない。およそ人類の発明のなかでも最大のものだろう。
▼それが凶器の役割を果たしてしまった。中華航空機炎上事故を引き起こしたのは1本のネジだった。可動翼を動かす装置から外れたボルトが燃料タンクを突き 破り、大量の油が漏れていた。タンクにぽっかりと穴の開いた写真を見て息をのむ。あわや大惨事という事故を、これほどたやすく許してしまうとは……。
▼点検ミスか、構造的な欠陥か。さらに原因を突きつめてほしい。7年前に超音速旅客機コンコルドが離陸直後に墜落する事故があった。他機が滑走路に落として放置されていた金属片を踏み、タイヤが引き裂かれた。その衝撃で燃料タンクが破裂したのだ。人間の「ネジの緩み」も恐ろしい結果を生むことがある。
これを読む限り比喩とは言え今回の事故原因が「ネジの緩み」に因するような潜在的な刷り込みを感じるのは被害妄想かなあ。ネジにヨイショしてくれてるのか下げてくれているかよう理解らん。日経にちょっぴり悪意を感じます。ネジは緩むものです。
報道の速報性の優先(そんなに焦らないでもええやないかと思うんですけど、なんとかゆう航空評論家がテレビで駆り出されているんだろうなあ)で憶測の域を出ないのでありますが、現時点で一応の目途がついたみたいなので言及しようと思いました次第。中華航空が「確かに締めました」とゆう事実はありましょうけど「全部品を規定どおりに確実に締めました」とは明言してません。進展があるようでしたら、追記いたします。

つながり)
ひとを憎んでボルト憎まず

留め具つけ忘れボルト脱落、整備状況調査へ 中華機炎上
タグ:締結部品
posted by 井上勝裕 at 18:16| Comment(3) | TrackBack(0) | 仕事関係 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月19日

即時即納在庫なし

いまはむかし。勤め先の寮住まいの勤め人でした。
寮は営業所に隣接しておりわたくしは其処から電車にて通う。しかししかし同居している某先輩が不幸なことに隣接の営業所に勤務していた。何が不幸かってこの部門は関東の某自動車会社が一番のお得意だからであります。
ある日の深夜、営業所の二階では煌煌と蛍光灯が灯っている。行ってみるとネクタイを外し額に汗を流ながら先輩が包丁を持っている。うへえ、忙しいのでとうとうドタマにきてしまったか。
何をしていますのか、と尋ねると、ある自動車部品(詳細は言えない)の部品メイカーの納期遅延とユーザーの納期前倒しの板挟みでライン停止になりそうなのである。
ライン停止。ぞくっ。
これだけはこの業界ではやってはいけないことである。身震いがいたします。回避すべきことである。
部品の原材料は幸いなことに入手したらしく、手許にある。切ればいいのだ。
したがってその部品の切断前の材料を入手して、包丁で決められた寸法に切断して急場を凌ぐのであった。その方法は板の上にマジックインクで印をつけて目星のついた箇所を狙い定めひとつひとつ切るのである。手伝いました。しかしなあ。当時既に世界一品質となっている自動車産業である。その某部品が魚か野菜を切るみたいなプリミティヴな手法でつくられるのである。斜めに切れてるのもある(笑)これでいいのか。いいのだ。
他にも、新発売間近の車種のエンブレムの裏側につける部材が間に合わずで、カッターナイフでてきとーに切って貼り付けるのでありました。図画工作のことを思い出してしまいました。
何もこないな形状にせんでもええのに何が悲しゅうて突起した部分の多い醜悪なエンブレムですのん、真四角にするとかさあ、とぶつくさ文句も言いたくなるが悲しいかなその型通りには切れない。そしててきとーに間に合わせるのでございました。ああ自動車の新型は買うものではないという教訓でございます。
かんばん方式 弱点突かれ 部品ストップ、車メーカー生産停止
新潟県中越沖地震で柏崎市のエンジン部品工場が被災したために、トヨタ自動車など国内自動車メーカーまで軒並み操業停止に追い込まれた。被災工場が生産 するエンジンの重要部品のシェアが高いうえ、完成車メーカー大手も在庫を極力少なくしていたために、生産停止が連鎖的に拡大。部品工場の再開のめどは立たず、生産の遅れが長期化する恐れもある。
(中略)
トヨタをはじめ自動車メーカー各社は、在庫を持たない「かんばん方式」に代表される部品調達の効率化を進めてきた。売れ残りのリスクが回避されるからだ が、95年の阪神大震災でも自動車部品の生産工場が被災し、トヨタなど主要メーカーの操業が停止した。部品メーカーも下請けメーカーに対して同様に必要部 品だけを納入させる構造で、川下から川上まで在庫を最小限しか持たない態勢が、短期間での生産停止の連鎖につながった。
「asahi.com」2007年07月19日より:全文は下記参照)
「かんばん」って良く考えられたものであります。在庫は最小限ですみます。ロスが最小限になります。二律背反の結果、今回のような操業停止があり管理する側のコストがあり管理する担当者の心理的圧力があり、在庫を持つことを余儀なくされ物流コストの増大する下請けがあり、そのトレードオフで前者が優位だと選択されたのでしょうが。製造のロスはどこかで生じることは確実であります。誰かが被って誰かが捨てますし。幾度も納品に行きますし。
toyota300.JPG
別に構わないんだけどさあ。ハイブリッド車つくってエコしている世界一に手が届くとゆう自動車会社がしゃらくさせえ。エコロジーとかグリーンとか緑とか地球とかを口にするな、環境も口にするな、と言いたいのであります。なんつうかあの「会社のなか」は製造業としてはいい会社なんだろうけど。
あの、該当するかたがおられたらごめんなさいだけど、自動車に絨毯敷きつめて、土足厳禁でこぎれいにしていて車内は快適なんでしょうが、煙草の吸殻とか塵芥だとかを平気で車外へ不法投棄するモラルのないひとっていらっしゃるでしょう。何かあんないやあな感じがいたします。こんなひとに限ってドアを開けたときに壁にちょこっと当たっただけで塗装が剥がれたとか大騒ぎするのでございます。
型抜きできちんと生産されたではなく手作りの部品を使っているのかもしれませんのに。よく考えればこちらの関係のおしごとさせていただいているのでした。(笑)自爆だあ。

つながり)絶望工場資材係長の怒り

かんばん方式 弱点突かれ 部品ストップ、車メーカー生産停止(全文)
posted by 井上勝裕 at 21:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 仕事関係 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月06日

トレーサビリティ夜明け前

少しばかり前のことで、いまではこんなことはのうなったと思います。懐かしい話なんでっけど。

「あー源さんや、証明書もらえまへんかなあ」
「ああ旦那さん、毎度。何の証明書でんねん」
「あのこないだのホールハコモノの工事があったやろ。あれで役所のひとが証明書出せえ。出せえってせっつくもんで何とかならんか」
「何とかならんかっていわれましても、一月前に終わった物件でんがな。難儀でんなあ今更。で何の証明書ですのん?」
「ええ何があるんや?」
「材料証明書(ミルシート)ですとか、鍍金証明書ですとか製品安全データシート(MSDS)ですとか」
「うーんそんなにあるんかいな。ややこしいなあ。源さんや、なんでもええから適当に見繕ってもってきてえなあ」
「えらいアバウトでんなあ」
「書類やったらええんや」
「そうでっかほな、用意させてもらいまっさ適当に」

てなことで源さん、鍍金証明書やったらええってことで検査データを貰いにまいります。
「ごめんやっしゃ。あの鍍金屋はん。源吉です」
「なんでっか」
「あのう鍍金証明書おますやろか。先だってやってもろたやつの証明書でんがな」
「あれはもう源さんところへ品物お渡ししましたやないですか」
「そうでんねんけど、どうしても証明書を欲しいとお客さんが仰るもんで」
「ほなら、持って来ておくんなはれ。計測しまっさ」
「無茶いいなはんな、もうコンクリートの中に入ってまっせ」
「ほなら無理でんがな。測りようがおまへんやないですかなんで前もっていうてくれはれへんかったんですか」
「こっちも困ってますのや。いつものようにやってくださいな」
「ああまたでっか。せやさかいに役所絡みってのは困りまんなあ。体裁をが整っていたらよろしいってなもんでっさかいに」
このあとから書類をあげて便宜を図りますってえのが天ぷらと申します。溶融亜鉛鍍金のことも熱く溶かしました亜鉛につけますところがころもに見立てまして天ぷらと似ておりますのでそない呼びますが別でございます。誤解ないようにお願いいたします。
もしかいたしますと、ごく一部での呼び名かもしれませんのんですが。
「天ぷらで頼んまっさ」
「いやいや天ぷらは品切れでして本日はコロッケしかおまへん」
えらい時期を逸してしまい失礼いたしました。おそまつでした。おありがとうございます。
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2007年06月06日

メンテナンスフリーの凶器

エキスポランドのジェットコースター事故の関連で法定点検を行っていない遊園地の現状が露呈されてまいりました。事故の原因の全貌が明らかになっていないのでなんとも申せませんが、こういったものに関わっております関係上、どーしても気になります。
車軸固定ナットに緩み、ペアの車で確認
5日で発生1か月となる大阪府吹田市の遊園地「エキスポランド」のジェットコースター「風神雷神2」脱線事故で、事故車の風神号とペアで使われていた雷神号の車軸を固定する複数のナットに微小な緩みがあったことが、府警捜査1課の吹田署捜査本部の調べでわかった。双方は構造や検査周期が同じで、事故車は緩みが金属疲労につながった可能性も指摘され、府警は雷神号も詳しく調べる。
府警によると、風神号と雷神号はともに車軸の両端を固定するナットに緩みや脱落を防ぐ「割りピン」を装着。しかし、事故後、専門業者が雷神号もピンを外して点検したところ、数個のナットの締め付け強度が不足し、一部は弱い力で回転するほどだったという。
双方は同じ1992年の運行開始。交互に走行し、毎日の点検や年1回の法定検査時期も一緒だった。
府警は4日、折れた車軸や破断面の写真を公開した。車軸(長さ37センチ)の破断面は直径3・6センチ。端に三日月状のひびがあった。杉本隆史・ 関西大教授(金属材料学)は「ひびは何らかの原因で生じた亀裂が1年以上かけ広がってできたもの。一気に破断に至った可能性が高い」と分析。府警は専門機 関に鑑定を依頼しており、結果が出るまで数か月かかるという。
2007年6月5日 読売新聞
あの「割りピン」と申しますのは古典的で面倒な抜け止めの為の部品なんですけど、ボルトに穴開けて通しますのでよほどのことがない限り抜けません。抜けないとゆう信頼性が高い。しかし、適正に締結した状態を保持するのにはいまいちなのであります。増し締めもできないし。解するのはじゃま臭い作業だから、やはり放置されていたのでしょうねえ。
shajiku.jpg
(大阪府警提供)
うわあ、何とも理解りかねます。
今般、探傷試験、探傷試験ってやたらとうるさいですけど、それって何よ。自動車の車検では国土交通省のサイトの「自動車検査・登録ガイド」を拝見したけれど

「自動車の主要構造装置が集中し、走行時に路面からの影響を受けやすい 下廻りを前後、左右にタイヤを揺すり、経験をつんだ検査官が打音・目視等で隅々まで検査します」

とあり、探傷試験はやっていないのではないでしょうか。実際自動車修理工場にヒアリングしたところあんまり古い自動車は別として目視での点検であるとのこと。そこまでいかないでしょうとのこと。やってないんだ。
バイクはどうだ。原付自転車はどうなんだ。フォークリフトはとうなんだ。毎年毎年探傷試験やってますのかいな。事故ってから騒ぐのかなあ。少なくとも危険にさらされる可能性としてはこれらのほうが確率が高いのでありますが如何でありましょう。
タグ:締結部品
posted by 井上勝裕 at 18:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 仕事関係 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月01日

1985年もののボルト

無茶苦茶マイナーなのでありますけど本日は「ねじの日」でございます。
二十年前のことでございます。某通信機器の会社より図面を頂戴しまして「なーんだ、普通のボルトじゃん」とゆうのりだったのでありますが、何となく厭な予感がいたしました。再度、図面を検分するに10ミリの六角ボルトなんですけど、六角の平径が「16」なのであります。設計のかたに訊くと日本工業規格に則ったのでそれが何か!と切り返されました。
調べるとなるほど仰る通りだ。「JIS-B1180」では1985年改定の新規格がそうなっている。それでもって「附属書」と称して旧規格になってしまった平径「17」のボルトがぶら下がっております。
ここでいう平径と申しますのは、六角の対辺幅でございます。工具箱を開けて頂きますと六角のスパナを見ていただければそこに数字が書いてあるので確認できる筈です。

さてさてその設計のかたは別にアタラシモノ好きとゆうわけではなく最新版が正しいと判断なすったわけです。しかし現実は「17」の平径の附属書のほうの規格が流通しておるわけです。
日本工業規格認定工場に訊いても、そんなもの(新しい規格)あるのかと存在自体ご存知ない。しかも金型自体がおまへん、金型代出してくれますかと言われました。
そんなこんなで、我慢してくださいあなたの仰ることは充分理解りますが現実そうなっているのです厳しいですねえ世の中は、と設計のかたを説得して「17」に変更していただきました。
二年後に、業界の技術的な教室に出席したさいに業界ん十年といった偉い先生に、この現実と規格の乖離について困ったことがありましてんと質問したところ納得のいく返事はいただけませんでした。
ですからこの附属書とゆうのはグレーゾーンに位置するとわたくしは考えております。
この附属書とやらが2009年中をもって廃止になるとゆうので、業界が慌てているのでございます。あれからもう二十年経っているのに。一等心配しておりますのが「両方あり」とゆうパターンです。新規格だとそれを締めたり緩めたりする工具を全て刷新しなくてはなりません。また、既に出回っている工業製品のメンテナンスに旧規格の工具もないと困る。使用者は六角の幅なんていちいち覚えてくださらないのであります。レンチ取ってええといって合わない可能性大です。どちらかにしてください。
また殆どのサイズは基準寸法が同じでも公差等の諸条件が異なります。固いこと言うなようと言われそうですが。

大体やねえ。あの経済産業省(当時の通産省)は何を考えて、短いサイクルで規格を新しくしてくれちゃっているのだろうか。
平座金(JIS-B1256)になると1963年もの、1978年もの、1998年ものと三種類ある。1963年ものは相変わらず「旧JIS」規格として根強い人気があり流通しているし、1978年ものは「新JIS」規格として安定すると思いきや1998年ものが出た。これは二十年前と同じでその規格の存在自体を知らない業者さんもいる。これも1978年ものが「ISO」と一体化してめでたしめでたしではなかったのか。公差も何気に違いますし。

「6ミリの座金をくれ、クロメート鍍金で」
「1963年ものになさいますか、それとも1978年ものがよろしゅうございますか、1998年ものは当店では未入荷なのでございますが」
「そうかい、残念だったなあ。じゃあ1978年でいいや」
「お目が高うございます」

なんてアリエナイザー。毎年新しい年の日本工業規格が変更になっていやしまいかとドキドキいたします。
タグ:ISO 締結部品
posted by 井上勝裕 at 20:55| Comment(2) | TrackBack(0) | 仕事関係 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月19日

まいど、乗せてもらいまっせ

まいど。どないでっか。
ここのところさっぱりでんなあ。動き悪いでんなあ。あきまへんなあ。ぼちぼちでっか。ほなよろしいやん。材料はなかなか入ってけえきませんし、値段のほうも上がってますわ、困ったもんです。
何ぞええことおませんか?

ああ、人工衛星でっか。あれ飛ばしてくれるそうですわ。いろいろありましたけどなあ。うちは直接関係ないんですけどじつはもうできてますねん。せやけど、ロケットが飛んでくれませんよって、金払ろうてロシアのロケットに飛ばしてもらおうという話も出たんですわ、しょうみの話。せやけど日本が打ち上げてくれるよってええような悪いような。
そんな人工衛星くらい、できますやんか。でもロケットはよう失敗してますから、心配してますねん。

せやけどここまで来てロケットは順調に飛んででっせ、それでもってまいど1号が上手い具合にまいどって軌道にのらへんかったらどないしよう。人工衛星にならへんかったらどないしよう。恰好つかへんなあ。恥ずかしいなあ。

ああ、まいど。品物もうできますわ。はいはい、まかしといてください。
でもあちらこちらで言われますねん。東大阪はロケット飛ばすんやてなあ、すごいなあって。ちゃいます。乗せてもらうんですわ。人工衛星でっせ。
ああ、まいど。ああもう研磨だけですねん。遅なるけどよろしいか。
ああ、まいど。あれは明日になります、間違いおません。
ああ、まいど。えらい納期短いでんなあ、まあ頑張りますわ。
ああ、まいど。サイズ変更でっか、もうかかってまっせ確認しますわ。
ああ、まいど。数増えるんでっか、おおきに。
SOHLA-1.jpg
宇宙航空研究開発機構より(SOHLAって一見かっくいいけど凝視すればベタでんなあ)
まいど1号があかんかっても、まいど2号があります。くじけませんで。まいど、すぐ走りますわ。まいど3号かてありまっせ。何ぼでも作れんことおません。まいど。それやったら図面見せてくださいファックスしといてえなあ。

まいど。しんどいなあ。まいど。まいど。すぐ行きますわ。
タグ:町工場
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2007年05月14日

『株式会社という病』を誤読

これはちょっと反則とゆう感もあるけど、平川克美著『株式会社という病』の出来が六月の半ばを過ぎるらしい。内田せんせの「「株式会社という病」を読む」(下記全文掲載)を拝読していつ出版されるのかと心待ちにしておりましたけれど、待てない。読んでもいないのに、その全貌を知りもしないのにとりあげることに疚しさを感じずにはいられないが、当の御本人の平川克美が「ウチダタツルの驚くべき批評眼。」で「その読みの鋭さには感服せざるを得ない」と御発言なすっているので、いいのではないかとわたくしの咽喉にひっかかっているものを取り敢えず取り除こうと試みた次第であります。孫引き(と形容していいものか)のなかで引用されているのがゲラ状態の平川社長の次の一文である。
当時、わが零細工場労働者たちは、自らの賃金を大企業のそれと比較して、羨訴の感情に訴えるということはあまりなかったように思う。妙な言い方かも知れないが、ここには『安定した格差』があった。
かれらにとってあちらはあちらであった。こちらの世界(=零細企業)はあちらの世界(=大企業)は、別の原理で働いており、それらを繋ぐようなものは何処にも見出すことはできなかった。
町工場の工員たちは、働き場所を中心とした半径1キロメートルの世界の中で、家計を営み、映画を見、パチンコをして遊んでいたように見える。この頃、わが家の近隣の町工場には、何故かどこにも卓球台があった。工員たちは暇さえあればよく、ピンポンをして歓声を上げていた。確かに、生活は貧しいが、則を越えずといった安定的な貧しさの中に、多くのひとたちが安住していたのである。
もちろん、これを今風に、因習的な旧弊だとか、格差の固定化などと批判することはできる。しかし、当時の零細企業の経営者や労働者たちが、奴隷のような負け犬根性で、隷属意識から抜け出せなかったなどと言って批判するとすれば、それはまったく的外れな批判になるだろう。かれらは、今日のような自己実現の夢を育もうとはしなかったかもしれないし、格差社会を意識するといったことはなかったかもしれないが、それ以上に、かれらの世界には安定した倫理観と、生活上の慰安があったというべきだろう。(75−76頁)
文面から察するにこれが欺瞞に思えて仕方がないわたくしはおかしいのか。どころか「こちらの世界(=零細企業)」を「後進国」に「あちらの世界(=大企業)」を「先進国」に置き換えてるとゆう愚行をしでかしてしまい、そのバイアスされた呪縛がわたくしにとって少年の頃から脳裡から離れないのであります。この呪縛は日本的カーストのロウアーとアッパーでもいいし在日外国人と純日本人(笑)でもいいし下流社会と上流社会でもいいし、とにかくわたくしは拡大解釈してしまうのである。戦後教育の植えつけた加害者妄想かもしれないが弊社の萌芽したのは朝鮮動乱期であることは歴史的事実である。だからどうなんだという解答は持っていない。                                    
「安定した倫理観と生活の慰安」を「あちらの世界」の「こちらの世界」に対する傲慢な価値観ではないかと深読みしてしまう。
日本という先進国で生活している限り「あちらの世界」に属しており、そのなかで「こちらの世界」の零細企業から糧を得ており、その「こちらの世界」のなかで経営側のわたくしは責任の重さはあるとはいえ「あちらの世界」的属性を有しているのではあるまいか。この複雑にねじれた「あちら」と「こちら」の交錯したなかで自分の立ち位置が理解らなくなり眩暈を感じてしまいます。
あなたはよくそんなことを考えながら毎日を過ごしていくとは窒息しないのか、窮屈ではないのかと言われたことがあります。
内田せんせの批評は下記の通りである。
彼が少年時代においてすでに「社長の坊ちゃん」として、高等教育を受けて、この圏域から脱出することを期待され、義務づけられていからだとぼくは思う。
十歳のヒラカワ少年は彼が愛するその町工場を後にして、「あちらの世界」に進まねばならないことをもう感じ取っていた
これが不可解なのである。すると平川精密の従業員たちは後継者に大企業に入って自分たち零細企業との訣別することを望んでいたのだろうか。まさかおらが町から大リーグの選手が輩出されることを心の糧にしているようにこれまた誤読して、それは非現実的ではないか。
現実は違う。わたくしもまた平川少年と同じ立場にいたことは確かである。過去を顧みてみると誰もそんなことは希望していない。周囲のものの希望していることは高等教育を受けてできれば銘柄のいい学校、企業に進んでもらって箔をつけてもらって「こちらの世界」へ凱旋してほしいのである。違いますか?中小零細の企業の社長さんたち。従業員さんたちは次期政権下での組織と自らの安静と安定を祈るばかりである。
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厭でも送られてくる『日経ベンチャー』の四月号、SMBCコンサルティングの『Mit』の五月号でファミリー企業が特集されております。単なる偶然だろうけど。勿論、ええことばかりではない。前者ではファミリーであることの弊害も公平を期して掲載されております。わたくしは愚息には継がさないと公言したが適任者がいなければ事業の継続はどうなるのだろうか。そのとき困るのは従業員である。
事業規模を拡大させなければ存続しえないといった宿命がある限り、利益の出せるお友だちの集まりからは、いづれ「「町工場」的エートス」は失われる。「終業後には連れ立って映画やコンサートに行き、休日には多摩川で野球をしたり、ツーリングに行ったり、麻雀をした」とゆう牧歌的なお友だちの集まりには「終業後に集まること」の違法性という概念はない。パワーハラスメントとゆう語彙はない。それは羨ましいことだと安易に従業員の些細なプライバシーを訊いていいのか悪いのか身動きのとれない中途半端な規模の会社の親方であるわたくしに堅苦しいことゆうてたらあきまへんで、と「町工場」的見地から周囲の親方たちが豪快に笑い飛ばすのである。
一方、コンサルティング関係のありがたい情報機関が、また新しい労務、税務、経営等等の法や制度やら特例措置やらのお報せを経営者として「知らなかったではすまされませんよ」と強迫するかのようにこれらの情報を知っておくべき事項としてわたくしの許に山のように送ってくるのである。
勿論、まだ出来していない書に対し言及するのはフェアではない。だからこそ「こちらの世界」に残されたのか「あちらの世界」へ飛躍したのか。残された平川精密のひとたちのことと、この不可解さを解読したいので六月を楽しみに待っております次第。



「株式会社という病」を読む(全文)
posted by 井上勝裕 at 18:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 仕事関係 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月06日

ウエスト教えちゃう履歴書

前エントリィで教える能力の出来不出来が理解らないと学習塾の問題をとりあげましたけど、杉山英律容疑者を雇った塾の側の責任は問われるかどうかは別にいたしまして、打撃ではありましょう。
2005年の12月に塾講師が生徒を殺害するといった惨事を起こした京進の場合
採用の流れ
講師採用については、基本理念の理解と共鳴の確認、適性テスト、学科試験、面接、模擬授業研修、適性テストに基づいた二次面接のステップで行っています。 既に勤務している講師についても毎年1回適性テストを実施しています。
提出書類
在学証明書、大学卒業証明書・卒業証書、「賞罰・休停学確認書」の提出を求めています。
採用担当者が、問合せや、電話連絡時に言動や行動を通じて意識的に適性チェックをしています。
担当者のチェック
採用担当者が、問合せや、電話連絡時に言動や行動を通じて意識的に適性チェックをしています。
の対策を立てているようでございます。この適正テストや適正チェックなるものがどーゆーものかは理解りかねますが、例えばルイス・キャロルを愛読しているとなると不適格になるとか(まさかなあ)恐ろしいなあ。
最近の履歴書には賞罰の有無さえない場合が多いのです。まあ欄があったからといっても詐称されていても調べるところまで余裕がございませんけど。それに数十分の面接でそのひとが理解るとは超人であります。五分で不採用が鮮明な極端なかたはいらっしゃいますが。

先だって某人材派遣会社が飛び込み営業で来社し、試しに依頼してみると、早速適任者が見つかりましたとの回答がございました。しかもファックスで(おいおい)履歴書を送ってまいりました。で不思議なことに、仕事のスキルに関する箇所が空欄でございます。顔写真はございますが、理解できないのがこれです。
stuffsize.bmp
廃棄処分した個人データの一部なのですが身長、サイズM(多分服だろうと思われる)、ウエスト、足の大きさ、視力の欄がございます。このウエストってえのは、これはいったいぜんたい何なんだよう。こんなん初めてだ。さすがにバストとヒップはございませんでしたけど。
うーん、あんまりだなあと即座に断りました。もう結構ですと。全般的に杜撰な傾向の人材派遣会社に頼めるか。
後で冷静になって良心的に考えますとこれは多分制服や靴を支給している職場があって、新調するに当たって必要な情報なのでありましょう。そのような解釈は可能です。得てして過小申告してますので役に立ちそうにもありませんけど(笑)それだったら股下もいるだろうけど。
最近面接したかたに
「あの差し障りなければでいいですが、小さなおこさまがいらっしゃるとか言っていただければ?」
と個人情報に抵触するような質問をしたのですが
「こどもを保育園に預けています」
と答えていただきまして、では迎えにいかなくてはなりませんね、残業は無理だと考えてよろしゅうございますかと確認いたしました。
このかたはこれが理由ではなく他に就職先が決まってしまって縁がなかったのですが、雇用してから後にこういった事情を聞かされますとこちらが困ります。話してくれないと理解らないではないですか。
ほんと。雇用主も求職者が善意のひととゆう前提で雇うわけですから、過去に、後で履歴書が全くの出鱈目の詐称しまくりのひと(たまたま履歴の企業を知っていた為発覚、時系列で矛盾していた)がいらっしゃいましたときの悲しみとやるせなさが面接に臨むさいフラッシュバックいたします。
賞罰ってどうやって調べるのか教えていただきたく存じます。大切なことです。再チャレンジに道を閉ざしてはいけないので詐称も厭わず個人情報保護されて後で責任を問われるのは採用担当者でございます。
件の塾に対し若干の同情を禁じえないのでありました。
タグ:派遣
posted by 井上勝裕 at 22:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 仕事関係 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月05日

就職サイトからみた塾の正体

最近、ひとの募集が集中いたしましてリクルート関係の各機関を調べていて愕然としてしまいました。金と住むところはないけれども移動電話だけは所有しているとゆういびつな環境のひとたち、所謂ネット難民の利用するようなサイトを閲覧しておりますと暗鬱な気分に襲われる。
事務系の仕事だけでありますが
「誰でも簡単明るい働き易いいい仕事!」
と甘言ばかりである。市内中心部から外れ、しかも中小企業である悪条件が揃った弊社のような身分では、立場が悪いのである。どんな猫撫で声をだせばいいんだよう。甘言に惑わされるなかれ、と年齢に関係なくおせっかいなことを言いたくなる。
ついつい時間を忘れて人手不足なのかなあと思っておりましたら、傾向として学習塾の講師のリクルートも多い。とほほ。時給も二三千円から一万円近い幅がついているのである。
おお、愚息が高校生の身分でありながら通おうと選択肢にはいっている塾も同様に講師を募っている。行く気かよお。とほほ。
だいたいやねえ、高校生向けの学習塾(予備校)ってえのも解せない構造である。
旧帝国立大が横綱で、その他国公立大学が大関で、有名私立大学が関脇ってえな感じで輪切りになっている。張出横綱に国公立医学部とやらがあったりして。
わたくしは学歴とゆうか学校名で厭な思いをしたくないし、されたくもないので基本的に固有名詞はだしませんがもう少し細かいカテゴライズがあってもいいじゃあないかと思うのに、一応輪切りにしたくなるのでありましょう。
例えばスワヒリ語を習いたいとゆう確固たる信念をもった若人の行く塾があるのだろうか。田舎の空路がなくなるようにマイナリティは切り捨てられる。大量生産である。
まあそのような信念を持ったものなら自分で勉強するでしょうけど。
塾講師、2児童連れ回し 執行猶予中に8時間半、無事保護
逮捕され港北署に連行された杉山英律容疑者=午前8時ごろ、横浜市港北区
 小学6年の男児と女児を約8時間半にわたり車で連れ回したとして、神奈川県警捜査1課などは4日、未成年者 誘拐の現行犯で横浜市港北区小机町、学習塾講師、杉山英律容疑者(24)を逮捕した。2人は杉山容疑者が勤務する塾の児童。「かわいいから連れて行った」 などと供述しているという。杉山容疑者は昨年10月、未成年者誘拐容疑で逮捕されて執行猶予中で、塾側は同容疑者の前歴を知らなかったとみられる。一昨年 に京都府宇治市の学習塾で起きた女児殺害事件を受けて、塾業界では児童の安全対策に取り組み始めたばかりだった。
「産経新聞」2007/04/04 16:08詳細は下記)

こないなると学習塾は勉強第一よりも安全第一になってしまいます。
近所にある超エリートスーパー中学受験塾も募集しているではないか。まさかと思ったが。有名中学に多くの生徒を送り出しているのにリクナビで募集してるんかいな。
これってインチキではないか。一部の元元頭のいいひとには高度なテクニックを教えるだけの講師がつくだろうし、彼らの実績は広告塔になる。がいっぽうでは、低廉な給金の講師をできの悪い生徒(ごめんね塾の生産効率的にみてです)をあてがい高収益をあげるしくみになっているのではないかと訝しむのでございます。本件では人材募集の関係でもうひとついいたいのであるが後日にいたします。

取り敢えず、塾を選ぶさいは安全の面でもその質の面でも、裏側の就職サイトをご覧になることをおすすめいたします。非道いものでございます。

記事続き
タグ:学校
posted by 井上勝裕 at 20:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 仕事関係 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする