2005年11月21日

さおだけ屋から見る欠陥建築

何故潰れないのかは不思議なのですが、弊社の扱っておりますなかで建築資材とゆうのは価格競争が熾烈でございまして年中さおだけ屋状態にあります。この部分は量がはけます。過当競争になっておるわけでございます。これだけで事業展開しておるわけではございませんが、売上を考えればありがたい。さおだけ屋にならなくてはなりません。
理解りやすく例えるならば、スーパーの特売の卵やティッシュペイパー状態を思い浮かべていただければと思います。つくっているひと始め携わっているひとの人格を踏みにじっているような厭な気持ちになります。これを私的にさおだけ屋状態と解しております。
不思議なのはウイットワースとゆう古い規格のインチねじが主流なのです。このねじはピッチ(ねじの山と山の距離)がミリねじに比して距離がございます。三十年以上も前にとっくに廃版になった規格が標準です。
でこのウイットのインチねじが主流になるのは止むを得ない事情がございます。ねじ山が粗い。遊びが多い。仕事が速い。(笑)沢山使うんだから。ほんとに天井裏は吊られたボルトの森林のようであります。
tenjo.JPG
例えばこんなんです。都会を闊歩するみなさまの頭上には無数のボルトが突き出て、配管配線を、また天井自体を支えておるわけでございます。エアコンなんかも吊ります。過去の例でナットの内径が太いのか外形が薄いのか、ボルトの外径が細いのか、エアコン機を支えきれなかったとゆう話を聞きました。東北の地震でプールの天井が崩れ落ちた報道に「ぐぐっ、もしや」と冷汗かきましたが原因は別でした。ほっ。

欠陥建築でなんだか騒がしいのでありますが、心ないゼネコンが仕事を下請けに丸投げする。値段は上げてもらえない。鋼材をはじめ資材の値上げは一昨年から続いております。なんとか安く上げたいとゆうのが自然でありましょう。とりわけ最近は小ぎれいな集合住宅がバカみたいに建ってますし。割安感で購入するひとも多いでしょう。常識あるひとは変だと察するでしょう。
阪神の震災で倒れた建物とそうでないものがありました。当時被害者でありながら業界のひととの話で倒壊した建物は手抜きするにも程があるわいといった節度なき有様だったそうです。業界の恒常的慢性的な現象なのでしょうが、設計する側と建設する側は敵対的といっていい程お互いを厳しく監視し合っていないこれも日本の悪いシステムであります。なあなあだもの。
ことが起こると国と検査機関と建設会社と設計会社と施主が責任の所在をたらい回しで薮の中状態。

で納入後、役所公団絡みなのよ。仕様書を出せと仰る。出せねえよ(笑)日本工業規格から外れてどれだけ経ってるのかなあ、ケンチョウさん(笑)国に言ってくれい。こちらが知りたいくらいだなあ。お客様ですから対応はいたしますが何だか胸を張って提出できる代物ではございません。なんでもええから、とにかく書類出せ出せ的な風土がございます。
瞬時に悲しきかな1960年代に本規格は廃止されましたっていってやりとうございます。
日本工業規格及び国際標準化機構(ISO)は経済産業省の管轄です。何か訴えたきものがあるが、おおお、国土交通省に行ったり総務省に行ったりどこへ行けばいいんだよお。外務省がいいかもしれない。
民へ丸投げ的な民営化の悪い部分が露呈いたしました。とはゆうものの官僚さんは厚遇で何をやってるの。責任転嫁の為の書類つくりに一所懸命かな。横の連携は取れていないようであります。日本工業規格に反しているのかどーか有能な官僚ならば理解りそうなものなのになあ。忙しくて学ぶ暇もないのか。わたくしの部材でさえこんな有様なのですから、テッコンキンコクリート関係はどうなっているのだろう。バブル期で忙しくて生コンの状態が悪かった。ふつーは工期もないしそのまま行っちゃうのだけど(いかんなあ)「帰れ!出なおして来い」とゆう気骨ある設計者の逸話を憶えております。
また素人目でも理解ります。バブル期に建てられた建物はH型鋼に溶融亜鉛メッキが施されておりました。うわあ贅沢だなあ。しかし以降、暗紅色の錆止め塗料になり、最近は生地のまんまであります。
このうえ支那から資材が入ってくるのですが大丈夫だろうかなあ。材質の成分管理がおおらかでいらっしゃいますので。

資本主義の負の要素であります。価格を一円でも安くする為に各企業が競争をする。能率化、合理化を企業内努力を行う。結果、廉価で高品質の消費材を手にすることができる。これが一歩間違うと暗転してしまいます。
それとも、一部の特権階級のかたが年貢を搾り取るような構造ならば、資本主義以前か、社会主義(笑)と何ら変わらないではないかと思いながら、さおだけ状態の製品群に溜息をつくのでございました。
posted by 井上勝裕 at 22:44| Comment(0) | TrackBack(11) | 仕事関係 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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