と憂鬱そうな声で言うと六十歳くらいの主人かもしれない受付の男が鍵を機械的な動作で渡す。
わたくしの部屋が五階にある。定員三四名のエレベータは四階までである。五階までは一階分階段で昇らなければならない。窓の外にテラスがある。素晴らしい。がテラスは五階の宿泊客の共有のもので各部屋で分かれているわけではない。グレゴリー・ペックのアパートからのような景色が拡がる。隣のホテルも同じ造りなのでなるほどと氷解した。
要は五階は屋上に建て増ししているのである。真夏は暑かろう。
この宿は二つ星である。二つ星のわりにサイト上で見る限りはクラシカルないい風情である。場所も便利だし一泊七千円しないので決めた。しかしクラシカルないい風情ちゅうか立派なのは一二階だけであった。羊頭狗肉で後はグレゴリー・ペックのアパートである。まあネットとはそんなものである。
悪質レストラン:高額請求で邦人被害、ローマ市長も怒るこれは日本人の性癖なら支払っているでしょう。こんな感じの店だもん。(サイト閉鎖してたら御免)実際日本国内で回っていない鮨屋とかで明細がどうのこうのと調べない。野暮なのである。
【ローマ藤原章生】ローマ中心街、ナボナ広場に近い19世紀からの老舗レストラン「イル・パセット」で先月19日、日本人観光客2人が昼食代とし てサービス料115ユーロを含む695ユーロ(約9万4000円相当)を払わされ、ローマの警察署に告訴。署は詐欺容疑で捜査中だが同店を「衛生管理不備」を理由に閉鎖させた。
地元メディアが1日報じ、アレマノ・ローマ市長自らが「こうした店は二度と営業させてはならない」と声明を発表した。店主はレプブリカ紙に対し 「ワインや海産物など最高級品の額で、詐欺ではない」と主張していたが、非難が集中したため「サービス料だけでも返す」と話している。
日本人男性2人は昼食に生ガキなど海の幸の前菜、オマール(大型のエビ)のスパゲティ、白身魚に白ワインを注文し、デザートも食べた。2人は請求額を支払ったが、額の高さを疑い、警察に駆け込んだという。
今回のような事例は少なくないが、イタリア紙が大きく報じたのは被害額に加え、被害者が狙われやすい日本人だった点が大きい。
(「毎日新聞 2009年7月3日 20時28分」より)
しばしば、西洋宿でチェックアウトするときに早く済ませるのは「欧米人の後ろに並ばないこと」である。やたらと明細を確認するので大変である。日本人の二倍は時間はかかるのんとちゃうか。実際に自身バンコクの世界一だったらしい宿でチェックすると二重請求があった。ごめんごめんで一流東洋ホテルはすます。
年齢のせいか、やけになっているのか、元来ずぼらなのか、そういった類の下調べがものすごく億劫になって来た。適当に勘で店や宿を決めるようになってきた。よかったこともあるし、反対の場合もある
因みに当該閉鎖レストランのネットでの口コミを大雑把に調べてみました。
ランチは、2人でパセットというレストランへ。ポルチーニ茸のロースト、フィットチーネは絶品でした!!!これは日本人。リンクしないのは本人の顔写真が載っているので誹謗中傷したくないからである。少なくとも、泰国、ハワイ、イタリア、オーストラリア、韓国五カ国の渡航歴のあるアラサーらしき風貌のかた(追記:性別女)だとだけ申し添えておくことにする。
またトリップアドバイザーなるサイトでは、「このクチコミ情報はTripAdvisor LLCのものではなく、トリップアドバイザー会員の主観的な意見です」とお断りしておいた上でここ数日のバカヤローイタリアの恥だとゆうイタリア人と覚しきひとの評価とともに
I've been going to this restaurant ever since a concierge recommended it in 2000. It's perfect. Especially if Romeo is your waiter. (I don't know whether or not he's still there. He retired once and came back.) Ask him to sing "I Left My Heart in San Francisco" or to give you his speech about how a waiter is like a priest. We always eat on the patio, the inside is a little to formal for my taste. The white truffle fettuccine is the best thing I've ever eaten.とはなかなか高い評価(爆)ではないか。しかしこの内容はわたくしにとって信頼性は低く感じる。
この正反対の評価になる原因。ロメオ氏が不在だとか数年の間に店の経営方針が変わったとか、上記賞讃が某大国の田舎者観光者からの見解なのか、はたまた抗議しない日本人だけぼったくっていたのか、その辺りの因果関係は明白ではない。
わたくしもお恥づかしい話であるが、国内ではあまり価格のチェックはしない(金額が桁違いに低いことも原因だけど)が、先日ローマの行き当たりばったりのリストランテでは電卓を叩いて確認作業をした。
時間がかかったので同行者が、ものすごく厭な顔をして制止したが強行した。
何せ欧米のひとの字は概して判読不可能なくらい下手なのである。タイプライターの普及がそうさせるのか、曲線と直線の交錯するもので殺意を感じるくらい乱暴に書き殴ってある。わたくしも悪筆なので他人のことは言えないが日本人の字の美しさに再度拍手したくなるのでありました。
話は手書きの御勘定に戻って、単価でプレートを推理するしかないが合計額が合わないのはアルファベットはともかく数字さえ読めないのが情けない。「)」みたいに見える記号が「1」なのか「7」なのか訊くと「3だ」とのことである。他の数字も同じ崩れ方してるので、もっとていねい書けよなあ、とフルコース、ワイン付き二名約一万四千円也を支払ったのでありました。ええリストランテでしたよ、間違いなく。
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