2008年11月19日

さきだったもの勝ち

昨日、偶然介護保険の実態を報道している番組が朝あった。
むごいものである。老老介護や中年のシングルが親の介護をしているのである。八十代の細君が百歳越えの主人の介護をしている。四十代の独身男性が七十近い母親の介護をして職に就くことができない。
疲れ果てている彼らは何と従順なことだろうかなあ。「孝」が染み付いているのである。戦後この「孝」が瓦解した。
孝が決定的になくなるのは戦後である。(中略)禽獣の親は仔が一人前になるまでは実によく面倒をみるが、一人前になるとあかの他人である。それが自然で孝は自然ではない、教育なのである。
だから支那では二千年以上かかって孝を教えこんだのである。いくら教えても自然でないものは一朝にして霧散霧消する。いまの親の老後は子供の全員がみることになっているが、全員が見るということは誰も見ないことで、子は国に老人ホームをつくれという。
(「さきだつ不孝をお許し下さい」初出「山本夏彦の写真コラム1998年5月28号より)
彼は再三再四、孝の件に言及しておられますので他にも同じ内容の文は散見できましょう。自らを回顧しても詮無きことなので、しない。教師おり反面教師おり。
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寄せては返す波の音
この番組の放映されていた頃、厚生省の元高官は息をしていなかったのであろう。
山口さんが官房長時代、厚生事務次官だった多田宏さん(69)は「山口さんはまじめで、しっかりした男。誠実な人だった。こんな事件が相次ぐなんて、信じられない。経験者なら、だれでも狙われるというのか。なにが狙いなのかわからない」と言った。
(「許し難い犯罪」厚労省緊迫 次官経験者ら「ショック」「asahi.com 11/19」より・下記全文)
揚げ足を取るようですが「山口さんはまじめで、しっかりした男。誠実な人だった」とゆうのはとにかく理解った。
じゃあ、ふまじめで、だらしなくて不誠実な人とゆうのは誰なのか教えて下さいまし。厚生労働省の全員がまじめでしっかりして誠実だったらこんなこと(追記:主に年金問題のずさんさ)にはなっていないじゃん。山本夏彦風に言えば「みんなが誠実だいうことは、だれも誠実さがないという」ことになる。(追記:または誠実さが偏っていた)
今回の事件は勿論いいことではないと紋切り口調はするものの、厚生労働省を叩いておいて、急にトーンダウンするのは、また問題は別なんじゃあないのと言いたいのであろうよ、どーせ。
しかし、孝を尽くしている疲弊した介護をするひとが何人いるのかなあ、追い詰められた状況であることは間違いない、ああ長生きはしたくないものである。

追記)奇しくも「確かに「許し難い犯罪」なんだけどさ」で同じような内容があり。詳細は異なりますが。





「許し難い犯罪」厚労省緊迫 次官経験者ら「ショック」


厚生労働省では18日夜、午前中に刺されて死亡しているのが見つかった山口剛彦さんに続き、次官経験者の吉原健二さんの家族が襲われたとのニュースに、「これは一体どうなっているんだ」(幹部)と衝撃が走った。幹部らは事件の一報が伝えられると、相次いで庁舎に戻り、情報収集にあたった。

担当者は幹部に対し、電話で注意を呼びかける作業に追われた。特に都内で元厚生事務次官宅にいた家族が襲われた事件では、宅配便業者を装っていたことから、類似ケースに気をつけるよう指示した。

また、歴代の事務次官や社会保険庁長官の経験者、年金局の幹部らに事件の内容を伝えるとともに、身辺の安全確保への注意を呼びかけた。その上で、警察庁に幹部らの住所などのリストを渡し、身辺警戒を要請した。
厚労省の庁舎では、入り口で身分証明書の確認を徹底。19日朝からは、警備員を増員したうえで出入り口に金属探知機を設置し持ち物検査を実施する。
舛添厚生労働相は18日夜、さいたま市と東京都中野区で相次いで元厚生事務次官宅が襲われた事件について、「許し難い犯罪だ。情報収集を急ぎ、身辺に注意するよう事務方に指示した。いち早い真相の究明と犯人の検挙を期待する」と語った。

厚生事務次官や社会保険庁長官経験者たちは、元同僚らが襲われた事件に、戸惑っている。
99〜01年に厚生事務次官を務めた宮内庁長官の羽毛田信吾さん(66)は「ショックを受けている。組織として何か狙われているとは思いたくないし、見当もつかない」と語った。さいたま市で殺害された山口さんは厚生省の同期。10日あまり前にも都内で会食したばかりだった。「いつもと変わらない様子で、冗談も言い合っていた。とても悲しい」と言った。
山口さんが官房長時代、厚生事務次官だった多田宏さん(69)は「山口さんはまじめで、しっかりした男。誠実な人だった。こんな事件が相次ぐなんて、信じられない。経験者なら、だれでも狙われるというのか。なにが狙いなのかわからない」と言った。
社会保険庁長官も務めた厚労省元幹部は「1週間ぐらい前、吉原さんと後期高齢者医療制度についてたまたま電話で話をした。変わった様子はなかった」と言った。85年、吉原さんは年金局長、山口さんは年金課長。「一般の人は2人の関係を知らないはず。二つの事件は、仕事とは関係ないと思う」と語った。
元幹部によると、年金問題の不祥事が報道されると、すぐに今の勤め先に抗議のメールが来るという。「ネットには、今回の事件の記事の下に歴代長官一覧が出ていた。まねする人が出ても不思議はない」と不安を口にした。
90〜92年に厚生事務次官を務めた坂本龍彦さん(74)は「全く不可解」と言った。テレビのニュースで事件を知った。「自宅を狙っているようなので十分に気を付けるしかないが、どう自衛すればいいか思いつかない」という。
元厚労事務次官は「行政官として恨みをかったとしたら本当に気の毒なことだ。理由はわからないけど、年金絡みのテロだとしたら、正常とは思えない許し難い行為だ」と話した。
別の元次官は「万が一、過去の職歴のことで襲われているとしたら、信じがたいことで、あってはならないことだ」と語り、「家族にも気をつけるようにいっている」と語った。
posted by 井上勝裕 at 13:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 世間さま | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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